沈黙の一年

ただひたすら耐える沈黙の一年が終わろうとしている。 事態は好転したのだろうか? 未知、既知を問わず、感染症に対する切り札は、感染源を死滅あるいは体内で増殖させない抗生物質や化学物質と発症の予防をもたらすワクチンの接種である。 COVID-19ウイルス…

COVID-19第2ラウンド開始

5月25日、全国の新型コロナウイルス感染症の感染爆発にともなう緊急事態宣言が解除された。 PCR検査、抗原検査、抗体検査など、ようやくこの感染症に対する検出や患者の感染歴に関する武器が出そろってきた。これまで医療機関とくに町のクリニックや小規模診…

COVID-19_院内感染をどう防ぐ

世界では感染者数が200万人を越えた。 わが国では瀬戸際での戦いが続いている。緊急事態宣言による外出の自粛と三密を防ぐための国民への呼びかけによって感染爆発(オーバーシュート)はなんとか逃れてはいる。都市封鎖や交通機関の停止を行わずに自覚によ…

あらたな疫病の恐怖

人類にとって、地球上に存在する微生物(病原体)によって引き起こされる感染症は、ごくありふれた日常的な疾病である。引き起こされる障害は、無症状あるいは軽い風邪症候群から高齢者の致死的肺炎や未開の地における未知の熱病まで、さまざまである。生き…

インフルエンザウイルス感染の治療の是非

世帯を別にする息子家族で、嫁と孫に高熱がでた。発熱の以外の強い感冒様症状はない。 周囲の状況や時季的にインフルエンザウイルス感染がもっとも疑わしいが、医者にかからず薬も飲まず二日程度で解熱し、孫は学期末だったこともあってそのまま冬休みに入っ…

職域健康診断の覚書

康雲堂はもともと小児科医である(であった)。 小児期に手術を受けたり、慢性疾患があって経過観察する患者が、やがて成人になっても継続して診療を希望され成人内科の領域にも携わるようになった。 最近では巡回健康診断で成人や高齢者の診察の手伝いもす…

こどもの急性上気道炎

こどもの風邪診療の続きを書く。 夜間救急外来を受診する9割以上のこどもの主訴は発熱である。 発熱、咳嗽、鼻汁を診たら急性上気道炎を考える。 このうち発熱があれば、溶連菌感染(迅速検査)、インフルエンザウイルス(迅速検査)、アデノウイルス(迅速…

こどもの風邪診療

康雲堂医院は、質が高く、費用対効果に優れ、患者さんへの負担が少ない低侵襲の医療を提供する一次診療機関を目指したい。 昔はどこにでもあった町角のお豆腐屋さんのように、いつでも同じものを同じよう提供する、地域になくてはならない診療所。地味だけれ…

マイコプラズマの家族内感染

身近にマイコプラズマの家族内感染を経験したので復習しておく。 ・マイコプラズマは小さな病原体で、細菌に分類されるが細胞膜がなく、ウイルスと細菌の中間に属するような性質をもつ。 ・飛沫感染あるいは接触感染で感染力は強く、しばしば濃厚接触のある…

   インフルエンザが流行期に入った

厚労省の11月15日の発表によると、昨年より4週早くインフルエンザが流行期に入った。 11月4日~10日の1週間で定点当たりの患者数が1.03人となり、流行入りの目安となる1.0を越えた。患者が多いのは沖縄4.45人、鹿児島2.66人、長崎2.31と西日本で目立つが…

   紙 上 訓 練

康雲堂医院はインターネット上のヴァーチャル・クリニックである 次は紙上訓練だ。あるいは机上訓練。 問題集はこれ。 「外来診療ドリル.診断&マネジメント力を鍛える200問(松村真司/矢吹拓編集)」(医学書院、4200円+税) これは手強い。結構、内容が…

   再 教 育

康雲堂医院はインターネット上のヴァーチャル・クリニックである 仕事を再開するにあたって、まずやぶ度を自己評価。 使った資料はこれ。 「総合診療 2019年 9月号 特集 “ヤブ化”を防ぐ!「外来診療」基本のき」(医学書院発行、2500円+税) 藪蚊ではなく「…

ようやく開院です(祝!)

長いこと中断していた診療を再開しました。 これを機会にHatena Blogにヴァーチャルクリニック、康雲堂医院を開院します。 とりあえず、大人とこどもの日常診療や健診などを行いたいと思っています。 医療に関する最近の話題や進歩、いまどきの世の中のこと…