COVID-19第2ラウンド開始

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5月25日、全国の新型コロナウイルス感染症の感染爆発にともなう緊急事態宣言が解除された。

PCR検査、抗原検査、抗体検査など、ようやくこの感染症に対する検出や患者の感染歴に関する武器が出そろってきた。これまで医療機関とくに町のクリニックや小規模診療所ではこの病魔の姿を直接察知する手段がなくいわば無手勝流での勝負だったが、ようやく少しだけ前進がみられた。

日本臨床微生物学会、日本感染学会、日本環境感染症学会は連名で5月25日付(5月26日にインターネットで公表)で検査の位置づけを整理して発表した(http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/COVID-19_kensaguide052.pdf)。すべての検査には偽陽性偽陰性があり、検体の取り方や患者の状況によって正診率が異なるのが常識だ。

あわせてに日本小児科学会から2歳未満の小児にはマスクの着用はやめるべきだとの見解を公表した。窒息や熱中症の危険があると警告しており、新型コロナウイルス感染によるこどもの重症化は少ないと指摘している。

気になることこととして、外出自粛の影響で乳幼児の予防接種の受診率が2割以上低下している。知り合いのクリニックでは外来受診者が昨年の4割程度まで減少しているのが実情だ。受診の手控えで、あらたな障がい起きないかが心配だ。

COVID-19はいよいよ第2段階に入った。

新しい生活様式による新しい日常とはどんな姿なのか。言葉が先行して、実際の姿はまだ見えない。在宅業務やテレワーク、イベントや行楽、経済の立て直しなど、これからの長期戦にどのように対処するか。

まだ有効だと確定した治療薬やワクチンがない状況で、これから第2波、第3波にむけてどのような戦いができるのか、これからが本当の闘いなのだ。

この先に続く21世紀の新しい日常を、こころとからだの健全な状態を維持しながら、人類は見えない敵との戦いに勝利しなければならない。

今が新しい未来への試金石なのかもしれない。